レバレッジとロスカット
リスクコントロールの大きな要因として、レバレッジがあります。これは分かりやすく言うと、少しのお金で大きな金額の金融商品を取引できるという仕組みです。
米ドルを取引したい場合、殆どのFX業者では、1万ドルという単位が最小単位になっています。1万ドルのお金がない場合ですと取引が不可能なのですが、レバレッジという仕組みを利用すると、少しのお金でも取引が可能になるんです。
*ちなみに私は一時、レバレッジをポーカーのダブルアップみたいなものだと考えていました。恐らく私と同じような誤解をしていた方もかなりいらっしゃるんではないでしょうか。^^;
それではもっと分かりやすく説明しますね。FXの1回分の取引をゲーム1回分と考えると、
1回のプレー料金が1000円の場合 → 1000円の資金がないとプレーできない
レバレッジを利用すると
200円あればプレー可能!(例えばです)
結局、レバレッジの仕組みは借金して投資するようなものです。レバレッジが高いほど、借金する金額が高い状態で投資する事になります。
ですから、レバレッジが高いほどリスクが高くなるという考えは間違いではありませんが、投資での究極的な間違いは、間違った選択によるものです。つまり、価格が上ると思って買った株が暴落した、などによる選択ミスが一番の原因になります。仮に確実に勝てる場合の投資だと、高いレバレッジで取引してもリスクは無関係になります。もちろん、投資において確実にこうなる、という場面は少ないですけどね。
では、リスクを低くする為にレバレッジを徹底して低くすればいいのでは?と考える方もいるでしょう。レバレッジなしでの取引もできます。ところがそれだと、1万ドルというお金がないとその取引は不可能です。
1万ドル=$10,000 日本円にしていくらになるか計算してみてください。
ロスカット
さて、実際にレバレッジを利用して取引したらどれくらいのリスクがあるのか?それには、ロスカットが大きく関わってきます。これはFX業者が強制的に取引しているポジションを解約する行為です。
例えば、米ドル/円の取引で、1ドル=89.41円の所で買いのポジションを持っていて、2円分円高になったとします。つまり87.41になった場合です。(円高ならドルの価値が下がる)
さて、この取引を50倍のレバレッジをかけて取引している場合は、この2円の差額でもロスカットが生じます。
レバレッジが25倍の場合 - 4円分の変動があったら強制ロスカットでポジションを失う
レバレッジが10倍の場合 - 10円分の変動があったら強制ロスカットでポジションを失う
ロスカットでポジションを失うというのは、「買い」や「売り」でエントリーしたポジションが解約されるという事です。この場合、価格の変動分の損失も同時に起こります。株とは違い、持っているポジションに限界があり、レバレッジによってその限界が異なります。
米ドル/円で考えるとかなりの変動があったとしても、さすがに10円も動く事はまずないでしょう。そうなったとしても、1日でそれほど暴騰・暴落する事は考えられません。ですので、レバレッジ10倍ではロスカットされにくく、デイトレードだと問題ありません。
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